現代文化論叢

現代文化への「解釈」を探究する

ジャニヲタ研究大事典11:「取引」

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取引とは、ジャニヲタ内において、コンサート・ライブのチケ(チケット)などを売買することを言う。簡単に言えば、転売である。転売を購入することを、積むと表現する。

もちろん、基本的にジャニーズ事務所は転売を認めていないのだが、多くのライブ/コンサートでは、その動員数が多すぎることもあり、本確(本人確認)は行われないのが常である。ここ最近、本確を行い転売を認めない動きもあるが、そういう場合でも、開演直前になると確認がなおざりになることが多い。

こうした点について、高橋洋一は、需要と供給が一致する均衡価格よりも、実売価格が安いために起きている現象だとして、経済学的には問題ないとしている*1

また、取引のなかで想定される価格を相場といい、取引の際には「相場の事情は把握している」という意味で、相場理解という言葉が使われる。

価格の取引の場合には、「1.0」や「5.0」などと言った数字が用いられるが、これは一の位が「万円」を示しており、前者は「1万円」、後者は「5万円」を指す。

人気のコンサートでは、「10.0」を超える高値で取引される一方、人気のないグループのライブでは、直前期には「0.5」などで取引されることもある。

 

   ◆

 

そのように、ジャニヲタはコンサート・ライブでまま規則を破ることが少なくない。

例えば、闇写とは、ライブ・コンサートの様子を盗撮した画像のことである。

もちろんこうした行為は禁止されており、それがスタッフに見つかった場合、別室に呼び出され、画像(動画)は消去、名前などを書かされることもある。このことをブラリブラックリスト)に入ると言うが、それによってただちに次回以降チケットが当たらなくなるというようなことはない。

一方、闇写ではなく、タレントの私生活の様子を撮ったものはプラ画プラ写と呼ばれ、場合によっては値段をつけて流通することもある。

そうしたプライベートの状態のことを、特に髪型に注目し、コテなどを当てていないサラサラのストレートであることからサラストと呼ぶこともある。もちろん、仕事の一環であったとしても、セットしていない場合にはサラストと呼ばれ、一定の需要がある。